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Google AdWords における目標設定のポイント

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2018 年 あなたのビジネスを成長させるために、Google AdWords 運用の基本をおさらいしましょう。

 

一口にオンライン広告と言っても、その運用の目的はさまざまです。そのため、目標とする数値や KPI の設定も施策によって異なります。この記事では、目的を見誤らないための、適切な目標設定のポイントを解説します。

 

利益を基準とした目標設定「CPA」と「ROAS」


多くのビジネスにおいて、顧客生涯利益(Life Time Value=LTV)の追求が目標の 1 つとして挙げられます。この LTV は、簡易的には平均購買利益単価 × 顧客数 × リピート数によって、計算することができます。

 

平均購買利益単価を最大化するための施策を考えてみます。平均購買利益単価の成果を測る場合には「CPA 1」と「ROAS 2」のいずれかを用います。CPA であれば、目標 CPA 以下での コンバージョン(CV) 確保を目指し、ROAS であれば、目標 ROAS 以上での CV 確保を検討することが多いと思いますが、それだけでは十分ではありません。それぞれの例を見てみましょう。

 

  1. CPA(Cost Per Acquisition)。1 件の成果を獲得するために必要とした広告費のこと。広告費全体を、成果の件数であるコンバージョン数で割った値で算出する
  2. ROAS(Return On Advertising Spend)。広告費に対する広告経由の売上金額の比率を計る指標のことで、投資した広告費の回収率を示す。売上金額を広告費で割り、100 を掛けた値(%)で算出する

目標 CPA の考え方


例えば販売価格(売上高)が 50,000 円で、売上原価が 45,000 円、粗利益(売上総利益)が 5,000 円の商品の場合、上限 CPA は 5,000 円となります。そのため上限 CPA をどれだけ下回ることができるかを重視した運用をするケースが多々あります。

 

しかし Google AdWords のオークションにおいては、1 CV あたりの上限 CPA だけではなく、クリック単価とそれに応じたクリック数を考慮し、予算内で利益や顧客流入数を最大化できる「最適 CPA」を設定することが重要となります。

 

図 1 の例では、CPA が 4,500 円のときよりも、4,000 円のときの方が粗利益が高いことがわかります。

 

SMBDay-20-1.png図 1: 平均 CPC ごとの CPA、粗利益の比較

注: 平均 CPC、クリック数は架空のオークションにおける推定値であって、実際の数値とは異なります。また、クリック数の増加に伴うコンバージョン率は一定を維持するという前提のもとで算出しています。

 

図 1 をグラフにしたものが図 2 となります。このように、キーワードごとに存在する利益曲線を理解することで、最適 CPA を見出すことができます。

 

注意したいのは、ビジネスの戦略や段階によって、最適 CPA が異なることです。例えばビジネスの初期段階においては、売上高の最大化や初期ブランディング、中長期投資として、ある程度の赤字を許容した広告戦略もありえます(点 a)。また、その後赤字を出さずに売上高の最大化や顧客流入量を黒字限界まで確保するための戦略に移行することもあります(点 b)。

 

SMBDay-20-2.png図 2: 平均 CPC ごとの利益曲線

 

目標 ROAS の考え方


一方、CPA では広告の効果を図りにくいビジネスがあります。例えば

  • 商品点数が多い
  • まとめ買い・組み合わせ買いが多く、パターンも豊富
  • 最安価の商品で CV が多く取れても採算が合わない

といった、CV あたりの価値が非常にまばらなビジネスにおいては 目標 ROAS を設定して最適化を行います。

 

目標 ROAS 設定においては、損益分岐点における ROAS を担保することが最低限のポイントとなります(図 3)。

 

SMBDay-20-3.png図 3: 目標 ROAS 設定の考え方

CPA と ROAS いずれの目標を設定するべきかは、ビジネスの形態に応じて選択する必要があります(図 4)。

 

SMBDay-20-4.png図 4: CPA と ROAS を選択する際のビジネス形態の比較

 

目標 CPA / ROAS の認識に向けての 3 ステップ


1. AdWords における 1 CV あたりの価値を製品・サービスごとに理解する

  • AdWords 利用前の段階で、売上高や粗利益がどの程度出ているのか
  • AdWords のキャンペーンが持つ役割と目的を社内で共有する

 

2. 過去の AdWords キャンペーンのパフォーマンスを確認する

  • 可能であれば数ヶ月間、最低 30 日間程度のルックバック期間を分析
  • 入札単価シミュレーションを利用して、CPC とクリック数との関係を調査
  • 製品・サービス分野別に広告グループ・キーワードの実績 CVR を確認

 

3. 目標 CPA / ROAS を設定する

  • 上記の情報を掛け合わせて、AdWords 利用後の推定粗利益を計算
  • 平均 CPC 別の利益曲線を描き、目的に応じた目標 CPA や ROAS を把握する

目標値が定まれば、目標 CPA / ROAS いずれの場合にも、AdWords の機械学習を導入したスマート自動入札戦略を活用することができます(図 5)。スマート自動入札では、機械学習アルゴリズムが極めて広範なデータを学習するため、さまざまな入札単価でのコンバージョン数やコンバージョン値をより的確に予測できるようになります。これにより、掲載結果の改善だけでなく、作業工数の削減にも役立ちます。

 

SMBDay-20-5.png図 5: CPA / ROAS ごとの対応するスマート入札戦略

 

まとめ


  • CPA の設定では、予算内で利益や顧客流入数が最大化できる「最適 CPA」を設定することが重要
  • ビジネスの戦略や段階によって、最適 CPA が異なることもある
  • 目標 ROAS 設定においては、損益分岐点における ROAS を担保することが最低限のポイント
  • CPA と ROAS のどちらを目標として利用するかは、ビジネスの形態に応じて選択する必要がある
  • 目標 CPA / ROAS いずれの場合にも、AdWords の機械学習を導入したスマート自動入札戦略を活用できる

次の記事では、Google がお勧めする、AdWords の基本推奨設定について解説します。

 

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Posted by 真浦 玲 - アジア太平洋地域 プロダクト ソリューション スペシャリスト