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2015 年上半期(1 月 - 6 月)に話題になった YouTube 動画広告を振り返ろう

このブログは、2015年 7月 23日に Inside AdWords-Japan 公開されたものです。

 

 

Posted by YouTube マーケティング マネージャー 井上貴子

国内で 2015 年上半期に話題になった YouTube の動画広告を 4 つのポイントに沿って紹介します。

*集計期間 2015 年 1 月 1 日〜 2015 年 6 月 10 日に投稿された動画の中から、動画の人気(自然に発生した再生回数)とプロモーション(広告から発生した再生回数)に加え、動画広告としての斬新さ、ユニークさなどを考慮して選出されました。多くの視聴回数を獲得している動画でも、海外を含む YouTube 動画広告出稿の有無、自然動画視聴の比率など、複数の要素によってリストに入らない可能性があります。なお、動画の再生回数は 2015 年 7 月時点の数値です。

1. 視聴者間やウェブメディアでの共有を促進させる動画広告


再生回数が伸びる動画広告の多くは、YouTube での視聴にとどまらず、ソーシャルメディア、動画キュレーションサイトなどのウェブメディアで共有されることにより、話題性が高まります。この「視聴者による共有」を創出する上で大切なポイントとして、YouTube で支持されている「動画フォーマット」や、「キャスティング」、そしてより幅広い視聴者に受け入れられるための「言語にとらわれないコンテンツ作り」が挙げられます。

1.1 YouTube で人気の「動画フォーマット」
YouTube では、なかなか日常生活ではありえない斬新なチャレンジや、大人数で 1 つのテーマに挑戦する様子を撮影した「やってみた」という動画フォーマットが、視聴者の支持を得ています。また、音楽に合わせ自分が踊ったり、歌った様子を撮影する「歌ってみた」「踊ってみた」や、特定の商品・サービスを使用し感想を述べる「商品紹介」などが人気で、これらをうまく取り入れた動画が再生回数を伸ばしました。

1.2 話題性を作る「キャスティング」
人気のタレントやアーティストを起用したプロモーションはもちろんのこと、動物やペット、アニメ・ゲーム系に関連したタレント、キャラクターも、YouTube の視聴者から大きな支持を得ているカテゴリーのひとつです。また、動画のストーリーに関連性の高い出演者を起用するなど、キャスティングに工夫を凝らすと視聴者の興味を得られます。

1.3 言語にとらわれないコンテンツ作り
映像を見るだけでストーリーが理解できる演出や、ストーリーを理解するにあたって言語の障壁が低いコンテンツは、日本国内の視聴者に向けた動画であっても、海外で話題になる可能性を持っています。より幅広い視聴者間での話題性を獲得するにあたり、音楽、スポーツ、ペットを始めとしたカテゴリーや、映像の移り変わりだけでストーリーが語られている映像構成を意識することも重要です。海外で話題になった日本の動画は、国内でも再度注目される傾向があり、国内での視聴数の伸びにもつながります。



トヨタ自動車のスポーツカーブランド、TOYOTA G’s のプロモーションとして公開された「G's Baseball Party」 はこの 3 つの要素を取り入れ、総再生回数 840 万回を超える話題の動画広告となりました。「クルマって、スポーツだ」というスローガンを広告内で表現するため、九州市小倉市の街全体を野球場に一変させ、街中の人々が総勢で真剣に野球をプレイする姿は、まるで本物の野球の試合と同じような緊迫感、かつ迫力溢れる映像です。また、元巨人軍のクロマティーや、中学生時代に硬式野球のリトルシニアに所属をしていたアイドル・稲村亜美の動画出演もウェブで話題になりました。野球に関連性の高いキャスティングを意識した本格的な動画は海外でも話題になり、米国の MLB 公式サイトでも紹介されました。



NTTドコモの通信速度の速さを表現する「爆速」というコンセプトのもと、3 秒で餃子を調理する様子を撮影した「3秒クッキング 爆速餃子」は、日本のみならず海外からも多く視聴され、再生回数は 550 万回を超えました。「やってみた」の動画フォーマットが YouTube で多く視聴される要因のひとつとして、「結末を見てみたい」という視聴者の好奇心を掻き立てるテーマ設定が挙げられます。「3秒クッキング 爆速餃子」はこのポイントをうまく捉え、日常生活では経験できない、ユニークかつ壮大な実験に挑戦し、視聴者の興味を醸成しました。また日本語がわからなくても理解できるストーリー展開、映像構成により、日本国外からの視聴回数も大きく伸ばしました。



明治が実施した果汁グミの動画広告、「石原さとみの ぷにぷにダンス~がんばるわたしのためのワルツ~」は、視聴者からの動画投稿を促した点が特徴的なプロモーションです。インターネットでも話題の石原さとみを起用し、果汁グミのぷにぷにとした食感を表現した「ぷにぷにダンス」を踊り、同じダンスを踊ってみたいという視聴者の好奇心を掻き立てました。UGC コンテンツ(ユーザーが制作するコンテンツ)として拡散されやすいダンスを活用し、動画投稿という形で視聴者とのインタラクティブなコミュニケーションを実現しました。また、本編に加え、石原さとみの「ぷにぷにダンス」練習風景も YouTube で公開し、ウェブ上で断続的な話題を創出しています。



YouTube 視聴者の嗜好性を的確に捉えた au WALLET の「「にゃにゃにゃにゃ食堂」 史上初!ネコ語ドラマ(ヒューにゃんドラマ)」も話題になりました。ペットやアニメコンテンツは、YouTube やウェブメディアで人気のカテゴリーのひとつです。本動画は 4 匹のネコの演劇に、現在活躍中の声優群の「ネコ語」の吹き替えをした短編シリーズドラマの一部です。YouTube で支持されているカテゴリーであるネコと声優という組み合わせは多くのウェブメディアで紹介されました。



2. 人気 YouTuber とのコラボレーション


企業が人気 YouTuber と制作した動画広告も再生回数を伸ばしました。広告主が広告動画の演出・企画を全て行うのではなく、クリエイターのコンテンツの特徴や感性に沿って制作された動画をクリエイター側のチャンネルに掲載し、商品・サービスのプロモーションを実施することで、YouTube 上に存在する多数のファンに効率良くリーチすることが可能です。


1 ヶ月の合計再生回数が YouTube で 1 億回*を超えることもあるはじめしゃちょーは、10 代から 20 代の若年層に人気の YouTube クリエイターです。資生堂は、シーブリーズ・ボディーシャンプーのプロモーションの一貫で、若年層へのリーチを拡大するため、はじめしゃちょーとコラボしました。はじめしゃちょーは「真夏の環境でも涼しくいられる方法」の中で、31 度まで温度を上げた自分の部屋で筋トレをしたり、熱いうどんを食べたりして必死に汗をかいた後、シーブリーズ・スーパークールボディーシャンプーを使って涼しくなるかを検証します。はじめしゃちょーらしさが溢れるこのコラボレーション動画の再生回数は 180 万回を超えました。



丸亀製麺は、種類が豊富なサイドメニューやトッピングをうどんと組み合わせて、顧客がメニューを自由に注文できることを若年層に伝えるため、YouTuber の木下ゆうかとコラボレーションしました。食べることが大好きで、大食い動画をメインに YouTube に投稿する木下ゆうかは、10 代後半から 30 代前半・男女の幅広い視聴者に支持されているクリエイターです。「【大食い】釜揚げうどん6人前&全種類【木下ゆうか】」では、木下ゆうかが 6 人前のうどんにはじまり、天ぷら、おいなりずし、コロッケ、ご飯と様々なサイドメニューを食しレポートします。木下ゆうかが持つ視聴者属性や「大食い」というコンテンツの特徴を活かし、丸亀製麺の「メニューの幅広さ」をターゲット層に伝えました。


3. タイムリーで話題にあがるイベントや季節性を活用したストーリー展開


年間のイベントや、季節性と共に変化する視聴者の興味や需要を捉えたストーリーの動画広告も多く公開されました。日本のみならず、海外でも視聴されている動画広告もあります。


新生活シーズン前の 3 月に公開された au の 「SYNC YELL 〜 上京した瞬間に、地元からのサプライズエール 〜」 では、上京する人と見送る人たちを繋ぐサプライズを動画で公開しました。期­待と不安のなか上京した瞬間に、ふるさとの家族や友達からのメッセージが大型ディスプレイに映し出され、あたたかい応援メッセージを伝えます。メッセージを受け取った人々の驚きと嬉しさが伝わるこのドキュメンタリー動画は、多くの視聴者の心を捉え、再生回数は 120 万回を超えました。



6 月の父の日に合わせて TOYOTA が公開した「Loving Eyes - Toyota Safety Sense」は、車を舞台に繰り広げられる父・娘の人生の軌道を、父の視点、娘の視点から描いたストーリーです。父の日という世界各国共通のイベントを軸に公開された動画は、日本だけでなく、アジア諸国や北米からも多く視聴されました。また、商品の直接的なプロモーションではなく、視聴者の共感を醸成するストーリー動画には、YouTube のコメント欄に、国内・国外含め数多くの視聴者からの反響が集まりました。



4. テレビ CM の有効活用


多くの企業が、通常のテレビ CM 用の素材に加えて長尺版を YouTube に掲載し、プロモーションのプラットフォームとして活用しています。なかでも、話題性の高いテレビ CM の効果は YouTube にも及びました。


2015 年 1 月から始まった au のテレビ CM「三太郎シリーズ」は、シリーズ開始以来、6 ヶ月間連続で銘柄別 CM 好感度ランキング首位を獲得**しています。テレビ CM の波及効果は YouTube にも及び、au が公開した「au学割「桃太郎の出生」篇」はテレビ CM 素材を起用した動画広告の中で最も多く再生されました。(計測期間 2015 年 1 月 1 日〜 2015 年 6 月 10 日)



コカ・コーラは、スプライトのプロモーションとして、テレビ CM の撮影の裏側を撮影したウェブ限定の動画を公開しました。テレビ CM では、スプラッシュスライダーと呼ばれる巨大なウォータースライダーを水しぶきをかき分けながら滑り落ちる人々の映像と共に、スプラッシュの爽快感を表現しています。一方で「WEBムービー「スプラッシュスライダーのすべて篇」では、テレビ CM ではカバーされていないスプラッシュスライダーの制作風景や、スプラッシュスライダーに挑戦するより多くの人々の様子を公開し、プロモーションに対する更なる理解や共感を醸成しています。動画の長さの制限がないという TrueView 広告の特徴を活かし、テレビ CM の素材をカスタマイズした動画広告です。


今回ご紹介したポイントやご紹介した事例を、今後の動画制作にお役立て下さい。


*出典: Google 内部データ
**出典: CM 総合研究所調べ
集計期間: 2015 年 1 月度~ 2015 年 6 月度(2014 年 12 月 20 日~ 2015 年 6 月 19 日)